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栄養士のための統計

栄養士のための統計(1)・心構え

 どうもギルマスです。今回は1回目と言うことで統計で出てきた結果を見る栄養士としての心構えの話です。現実的な話としてあまりにも明らかな物事に統計なんていりません。正確に言えばとっくの昔に誰かが証明してくれています。今になって我々の前に出てくる統計を用いた結果は第三者にとっては微妙な結果です(特に生物では)。我々は結論を知りたい一心で飛びついてしまいます。しかし、結果は逃げませんので落ち着いてください。まずは一息ついて、まずどのようなデータソースとどのような手法を用いたのかを確認しなければなりません。

 統計は適切なデータソースと適切な手法を用いてこそ「以前から私は言ってましたけど、統計学的にも正しいと考えられます(キリッ」と出来ます。研究者も人間ですので、これはイカす結果だと自信があるならば、データソースも使用した手法もガッチリアピールしていますので知るのは容易です。方法を示す場所の問題もありますので省略されている場合も多々ありますが、尋ねれば普通教えてくれます。

 もし、頑なに教えてくれなかったり、誤魔化してる感がある場合は「なるほど」と思って身を引きましょう。相手を追い詰めても我々にとっては何の得もありません。

 実際、我々が気にしなければならないのはデータのサイズとバイアスの有無くらいです。サイズというのは単純に量のことで5人から取ったデータなら5、10万人なら100,000です。よく「n=100」とかこんな感じで書かれています。サイズはざっくりと多いほど結果の精度が良くなるくらいに思ってください。統計手法によっては最低のサイズが決まっているものもあります。「n少なくないですか?」と言うと嫌な顔されますので、言ってはダメです。表記自体は単純なのでこれすらも示さない場合は、統計をよく分からないまま使っているか、騙そうとしているので注意が必要でしょう。

 次にバイアスです。バイアスは一言で説明するとデータソースの偏りです。ただこの偏りの種類は複数あり事例も山ほどあります。誰も気がついていないものも含めると、それだけで記事が書けてしまうでしょう。バイアスがかかりまくっていてよく見かける例としては電話調査です。昼間に固定電話に出ることが可能な人におそらく外で働いている人、学生は含まれません。このデータソースを元にしても、みんなの意見として扱うのは無理がありますね。もう一つ、食品界隈では○○を日常的に食べている人は健康です的な話もよく目にします。これも○○を日常的に食べている人が実は特殊性癖を持つ人が多く、むしろそっちの方が健康に効いてた、みたいなやつです。

 バイアスはややこしいので研究者自身も気づけない場合も多いです。バイアスの発見にはある種ひらめきが必要な場合もありますので、我々はデータソースと結果を見て何かを違和感を感じたらその違和感がどこから来るのか考えてみましょう。違和感の正体を見つけたら、そっと研究している人に尋ねてみるのが良いでしょう。

 結局雑談ばかりになってしまいました。なぜこんなことを書いているかと言いますと、統計は悪意の有無にかかわらず簡単に間違った結果を出してしまうからです。そして、そうならないように決まり事が沢山あります。統計を使うならばそのあたりを理解する必要がありますし、解釈済みの結論を聞くことが多い我々も怪しい部分がないかを感じ取る技術を身につけなければなりません。

 個人的に栄養士はその優しさ故に疑うのが苦手なお人好しが多いような気がします。もし今「そうかも!」と思ったあなたは騙されやすいので、これから一緒に学んでいきましょう。

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